建築資材卸売業B社 様

格付を利用した与信限度額の見直しにより、貸倒の潜在リスクが総売上の8%から3%に減少

お客さまの声

与信限度額の超過にすぐに気づくことができ、社内の与信管理意識も高くなっています
建築資材卸売業B社
事業内容
建築金物、建築関連資材卸売業
従業員数
500名以上
設立
60年以上
売上高
約500億

導入の背景

年20~30件の不良債権発生

2009年にニューロウォッチャーを導入する前は、調査会社の情報のみで取引先の管理をしていました。当時はゼネコン関連企業の倒産が多く、建設資材の卸売業である当社の取引先でも倒産が相次ぎ、年間20~30件の不良債権が発生していました。与信管理の強化のため、調査会社以外の指標を求めていたところ、AGSからニューロウォッチャーの紹介があり検討を始めました。

選定の決め手

調査会社とニューロウォッチャーの評価基準の違い

導入にあたっては取引先の格付を見て妥当性の検討を行いました。倒産企業の評価が調査会社では安定先と評価されていたのにニューロウォッチャーの格付は悪い企業があったため、新しい視点の評価指標として活用できると判断しました。そこで、調査会社の情報とニューロウォッチャーの情報を併用して与信管理を行うことになりました。

具体的な運用方法

格付を利用して与信限度額を決定。自社の債権回収システムに取込んで与信管理を強化

主に取引先の継続審査にニューロウォッチャーの格付を利用しています。5,000社程度ある取引先の中から、取引金額の大きい2,000社を与信管理の継続管理対象としました。2,000社の登録にあたっては、自社のデータとニューロウォッチャーに登録されているデータのマッチングから、一括登録までの無償サービスを利用したため、作業時間を大幅に削減しつつ、必要なデータを入手することができました。

ニューロウォッチャーの格付は取引継続可否の判断以外に、与信限度額の算出基準にも利用しています。取引先別に過去12ヶ月分の取引金額から平均債権額を算出し、①平均債権額、②格付係数、③支払い条件(現金・手形)、④支払いサイトでシミュレーションを行いました。条件を変えて何度もシミュレーションを行い、営業部の合意を取り、4ヶ月かけて与信限度額の算出基準を決定しました。算出した与信限度額とニューロウォッチャーの格付は自社の債権回収システムに取込み、営業管理に利用しています。

導入効果

与信限度額超過に迅速に対応。貸倒損失の潜在リスクを総売上の8→3%に削減

取引継続審査は基本的に年2回行い、格付の変動を営業部に報告しています。与信限度額と販売管理システムの回収状況を共有しているため、与信限度額を超過した場合は、営業担当者がすぐに気づくことができ、入金の督促や与信限度額の見直しを行うなど社内の与信管理意識も高くなっています。

導入前は年間20~30件発生していた不良債権ですが、導入後はまったく発生しない年が続き、あっても年間1,2件程度に抑えられています。また以前は総売上額の8%が格付8・9 *1で貸倒損失の潜在リスクが大きかったのですが、格付を参考に倒産懸念先の与信限度額減額を行い、潜在的なリスクを3%に減らすことができました。

*1:ニューロウォッチャーには2つのモデルがあり、財務情報による評価はA1~A9、企業情報による評価はB1~B9の9段階で判定される。数字が大きくなると倒産発生率が高くなる。

【スコアリングモデルについて】

サンプル申し込み・お申し込み
サンプル申し込みはニューロウォッチャーで出力可能なPDFファイル
「総合判定表(信用格付・企業情報・財務情報)」のサンプル企業のダウンロードURLをご案内します。
また、こちらからニューロウォッチャーのご利用申し込みもできます。