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埼玉県様の導入事例
AI-OCRツール「DX Suite」

埼玉県様の導入事例
▲(左より)人事課スマートステーション「flat」 桜田様、行政・デジタル改革課 白石様

 埼玉県様では、2019年12月より手書き文字を高精度でデジタルデータ化できるAI-OCRツール「DX Suite」をご利用いただいています。今回は、サービス導入の経緯や検討時における選定のポイント、導入効果等について埼玉県庁行政・デジタル改革課の白石様、人事課スマートステーション「flat」の桜田様にお話を伺いました。

本庁・地域機関の業務負担軽減へ

―「AI-OCR」の導入を検討されたのはいつ頃、どんなきっかけからですか?

 当時、県庁の複数の課でRPAとAI-OCRを連携して使いたいという要望がありました。県庁では既にRPAを導入していたため、AI-OCRの導入を検討しました。
 AI-OCRツール「DX Suite」は、2019年度に行政・デジタル改革課で導入したのが始めです。人事課への導入は、庁内の定型業務を集約するため、2020年度に新たに設置した組織スマートステーション「flat(フラット)」(以下「flat」)を立ち上げる際にAI-OCRを業務メニューの一つとして扱えたら有効なのではないかという意見があり、導入にいたりました。(白石様)

―AGSが提供しているAI-OCRツール「DX Suite」をいつ、どこで知りましたか?

 もともと「DX Suite」は国内で一番シェアの高いAI-OCRサービスとして認知しておりましたが、企画提案競技を実施した際、AGSから提案がありました。(白石様)

―「DX Suite」にどのような第一印象を持たれましたか?

 本当に便利な技術だと思いました。印字された文字が読み取れることは想像できますが、手書きの文字まで読み取れることはそれまで知らなかったため、読みづらい文字でも読み取れるので驚きました。(白石様)
 実際に使用しているのを見て、こんな良いものを使って業務ができるのだと感じました。(桜田様)

―AI-OCRサービスの選定におけるポイントを教えてください。

 読み取り精度がポイントになりました。「DX Suite」はその中でも読み取り精度が良かったです。また、提案各社の活用支援内容もポイントでした。(白石様)

―どのようにAI-OCRを選定されましたか?

 各社からの読み取り精度や活用支援の内容等の提案プレゼンに点数をつけるという評価形式で実施しました。審査員の評価ポイントが高かったため、AGS の「DX Suite」選定にいたりました。(白石様)

―「DX Suite」をどのように活用されていますか?

本庁・地域機関の業務負担軽減へ
▲庁内の定型業務を集約。
 「flat」では、庁内の定型業務を集約し、ICT等を活用して効率的に処理しています。業務の一つにアンケートの集計があり、「DX Suite」を活用しています。
 主な活用方法は、約半数はアンケート集計で、イベント・セミナー等で回収した手書きのアンケートをデータ化しています。それ以外は、紙で送られてきた申込書や、紙媒体でしか残っていない資料のデータ化です。最近は縦書きの読み取りにも対応されたため、作文コンクールの原稿用紙をデータ化して納品するといった依頼にも対応しています。(桜田様)

人と AI のダブルチェックで高品質な成果物に

―スタッフが「DX Suite」の操作をしていらっしゃるとのことですが、操作研修はどういった形で実施していますか?

 年度初めに行政・デジタル改革課がAGSの講師を招いて開催しており、初心者向けの研修と、1年程作業をして操作に慣れている方向けの研修と、レベルに応じて実施しています。(白石様)
 新しい機能の発見にもつながっています。わからないことがあっても、長い人は3年くらい使っているので、「flat」内で完結することが多いです。(桜田様)

―RPAと連携しての活用はされていますか?

 現在、RPAと連携して使用している課は11課あり、証紙の関連など業務上扱う紙資料のデータ化とシステムへの登録作業で使っています。(白石様)
 「flat」ではDX Suite単体で利用しています。(桜田様)

―「DX Suite」の利用により、改善・向上されたことを教えてください。

 作業スピードが手入力と比較してはるかに速くなりました。また、完成度も高いです。エントリー時の確認でAIとスタッフが見る形になり、ダブルチェックの役割も果たせますので、非常に質の高いものが得られています。時間の短縮と、質の高い完成品ができあがるため、ありがたく思っています。(桜田様)

―導入前は手打ちでデータ化していたのでしょうか?

 「flat」が設置される前は各課の職員が手打ちしていたと思います。現在はその作業を「flat」に依頼しているため、その分の作業時間は削減されています。加えて「flat」では多くの業務の依頼を受けるため、一つの案件にかけられる時間は限られます。AI-OCRを活用することにより作業時間の短縮につながっており、とてもありがたく思っています。
 担当課から、AI-OCRの活用により時間の短縮と精度が向上し良かったと声をもらうこともあります。(桜田様)

―AGSの「DX Suite」を利用して、良いところと悪いところを教えてください。

人と AI のダブルチェックで高品質な成果物に
 良い所としては、どんどん機能が良くなっているという点です。例えば、縦書きの読み取りへの対応や、全文読み取りなどの機能改善、また、読み取り箇所が指定場所と少しずれても読み取る補助機能もあります。毎日使っているからこそ、日々改善していることを実感しており、どんどん使いやすいものになっていると感じています。
 改善してほしい点としては、時間帯やパソコンによるかもしれませんが、アップロードに時間がかかることがあります。
 また、「〇」「×」で回答するアンケート項目で、「〇」を数字のゼロとして読み取る、「×」がアルファベットのXとなることがあります。あらかじめ記号として読み取る設定があると良いと思います。
 他には、エントリー画面で現在は次のページにしか遷移できないため、指定のページへ遷移できる機能があると良いです。
 アンケートの読み取りで読取箇所が1つ抜けていた場合、後から追加すると作成されるCSVで最終列に出力されます。設問順に入れ替える場合、追加した設問以降の設定を変更しなければならず、手間だと感じます。同じようなアンケート内容で設問の一部が変更されていると再設定が大変です。(桜田様)

―当社への今後の期待、要望を教えてください。

 常により良い改良を続けてくれるとありがたいと思います。AGSからはRPA「WinActor」やリモート接続サービス「SecureRemoteDESKTOP」でも支援いただいています。いつも問い合わせすると迅速に対応していただいているので、非常に助かっています。今後ともよろしくお願いいたします。(白石様)

手書き文字を高精度で読み取りデジタル化
AI-OCR ツール「DX Suite」

 「DX Suite」は、AIとOCRを組み合わせることで、「AI」による優れた自動画像補正により、様々な手書き文字を高精度でOCR認識してデジタル化を支援するAIプラットフォームです。
  RPAと組み合わせることで、DX Suite操作から基幹システムへのデータ投入までワンストップに自動化できます。

※「DX Suite」は日本国内における「AI inside株式会社」の登録商標です。

 
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