• 埼玉百景

埼玉百景

渋沢栄一記念館

近代日本経済の父・渋沢栄一を学ぶ — 渋沢栄一記念館

栄一翁
▲深谷市民からは親しみを込めて「栄一翁」と呼ばれています。
 天保 11 年(1840 年)深谷市の農家の家に生まれた渋沢栄一は、第一国立銀行や帝国ホテル、東京瓦斯、東京海上保険など、約 500 もの企業の設立に関わったといわれています。また約 600 もの社会公共事業、福祉・教育機関の支援と民間外交も熱心に取り組み、数々の功績を残した近代日本経済の父と呼ばれています。
 深谷市にある渋沢栄一記念館は、渋沢栄一の命日にあたる 11 月 11 日に開館。遺墨や写真などの資料が展示さている他、渋沢栄一の風貌を忠実に再現して制作されたアンドロイドによる、論語の精神を重んじた「道徳経済合一説」の講義を聴講することもできます。
 2024 年からの新一万円札の顔として、NHK 大河ドラマの主人公として注目される渋沢栄一。その功績や考え方に改めて触れてみるのはいかがでしょうか?
※アンドロイドによる講義の聴講は事前の予約が必要です。

渋沢栄一も愛した深谷の郷土料理 — 煮ぼうとう

煮ぼうとう
▲深谷市内飲食店で楽しめる他、レシピも公開  されています。
 煮ぼうとうは、比較的容易に小麦粉を手に入れることができた土地ならではの工夫と知恵のたっぷり入った深谷の郷土料理です。特徴は、幅広の麺(約 2.5cm、厚さ1.5mm 程度)と特産である深谷ねぎ、地元で収穫される根菜類をたっぷり使い、生麺の状態から煮込んでいることです。また、山梨県のほうとうが味噌仕立てで煮込まれているのに対し、煮ぼうとうは醤油で味がつけられ、ほうとうの特徴であるカボチャも入っていません。
 煮ぼうとうは、渋沢栄一も好んで食べたと言われており、今でも命日には煮ぼうとうの会が催され、遺徳をしのんでいるそうです。寒い時期に体が温まる、冬におすすめの一品です。